不動産のトラブル解決およびまじめに暮らす外国人のサポートをする、弁護士の水谷真実(→プロフィールはこちら)です。
外国人が事務所として建物(部屋)を借りるとき、よく分からずに普通借家契約ではなく定期借家契約をむすんでしまうことがあります。
そして、大家さんから、契約期間が終わるので、もうでていってください、と言われることがあります。
定期借家契約とはなんだろう?
定期借家契約とは、契約書に定めた賃借期間を過ぎたら、借家人の方から賃借期間の更新が基本的にできないという契約です。
例えば、賃借期間を2年と定めたとします。
そうすると、定期借家契約の場合、大家さんが更新を拒否したら、2年で建物(部屋)を明け渡さなくてはならないのです。
短期間しか住めない可能性があるんですね。
トラブルになる原因は何だろう?
長く住めると思って契約したのに、定期借家契約を結んでしまった原因はなんでしょう?
1つには言葉の問題があります。
言葉が原因で、外国人の人が、定期借家契約の中身についてよく理解しないで契約を結ぶことが考えられます。
また、不動産仲介業者が外国人に対して不慣れだと、日本人と同じ感覚で説明してしまうことがあります。日本人に対して説明するのとおなじ感覚で説明すると、外国人はよく理解できないことがあります。
弁護士に契約書を持って相談しに行こう
不動産の賃貸借契約を結ぶ前に、弁護士に相談にいきましょう。
契約書の案をもって、中身を確認してもらいましょう。
そうすると、あとあとのトラブルを防げます。
どう対応したら良いか?
弁護士に大家さんとの交渉を依頼してみましょう
もっと長く住みたい場合、弁護士に依頼をして、代わりに大家さんと交渉してもらいましょう。
交渉次第で、以前と変わらず住み続けることができます。
大家さんが裁判で訴えてきたら?
弁護士に依頼してベストな解決を目指しましょう
裁判になった場合は、定期借家契約ではなく普通借家契約を締結したなどと主張することは可能です。
争うこともできますし、裁判の途中で大家さんと仲直り(和解)をすることもできます。
和解する場合は、大家さんとの交渉次第で、住める期間が長くなったり、明渡しまでの家賃相当額を免除してもらうこともできます。
最後に
外国人が建物(部屋)を借りる場合、思わぬトラブルが生じることがあります。
ただ、周りのサポートや慎重に進めていけば大丈夫です。
定期借家契約〜ハプニングバーが契約違反だと主張され家賃の値上げを請求されたら?〜
→飲食業界は定期借家契約がままあるようです。トラブルになった時の対処方法等についてです。