建物の立退き交渉の問題点と対処方法(平成30年9月5日(水)のブログです)

立退きのブログにまこと法律事務所の床をのせました

自力での立退き交渉について

貸している建物を新しく別の目的で使いたいので、立ち退いてほしい場合があります。
しかし、地力で交渉しても、すんなりとうまくいかない場合があります。

特に貸している建物の条件が良い場合などです。
駅に近かったり、 家賃が相場より近かったり、1階にあったり、建物と駐車場が一体となって便利な場合などです。

この場合、貸主が借主に対して自分で交渉しても、のらりくらりとかわされたり賃貸借契約を結んでるから住み続けると主張されることが往々にしてしてあります。

もっとも、賃貸借契約を結んでいるといっても契約期間はだいたい2年ぐらいが多いかと思います。
そこで、粘り強く交渉して 契約期間の終了に近くなったら更新しませんよと主張することをなさる貸主さんがいらっしゃいます。

自力での立退き交渉の問題点

契約期間の満了に際して貸主の人が更新を拒絶する際に起こりがちなのが、口頭で更新を拒否して書面で更新の拒絶をしないことです。

せっかく根気よく交渉して契約の満了まで待ってたのに、書面化していないと後で裁判になった時に証拠がないことになります。

そこで、更新の拒絶を単なる手紙で送るだけでなく、配達証明のついた内容証明郵便で送るときちんと証拠化できます。
できれば、このような重要な法的な効果が発生するかどうかに関わる書面については、弁護士に相談してみてもらう方が安全です。間違いがないし、スムーズに進みますし、立退きについても法的助言を受けることができます。

弁護士に依頼をした場合

では弁護士に依頼した場合どうなるでしょうか。

弁護士によりけり

弁護士によって、どのように対応するかは弁護士それぞれだと思います。

あまり相手方と交渉せずにいきなり裁判をする弁護士もいると思います。

では、立ち退いてくれということで裁判になった場合にはどうなるでしょうか。
例えば、美容院の立ち退きの裁判があるとします。激しく裁判でやりあって、 最後には立ち退くとしても、いろいろ条件をつめなくてはなりません。立退き後に移転して営業する美容院の物件をいろいろ提案しなくてはならないかもしれません。そして、新しいお店の内装費や広告費などと合わせて何百万円も支払ってやっと立ち退くということになることもあります。

私の場合

私の場合は、どちらかといえばすぐに裁判せずに事前に話し合いを行います。

相手に弁護士の人がついていない場合には、直接相手に会いに行って話を聞きます。
直接会って話を聞くことで、立ち退きについて相手の考えや気持ちを知ることができます。そして、相手の方の希望も聞いて話し合いがまとまればとは思います。
ただなかなか難しいことが多いです。
そこで、相手の人に、代理人として弁護士さんをたてた方がスムーズに話を進みますということも伝えておきます。

相手に弁護士さんがついた場合には、 例えば弁護士事務所が近い弁護士さんだったり、司法修習の期が同じ弁護士さんだったりすると、交渉がしやすいです。

立退料の決め方

立ち退き料については、色々な事情や要素を考慮して決められるので、はっきりとこれだという金額が導き出せないです。
ものの本を読んでも具体的な金額が導き出せるわけでありません。不動産業者さんに聞いても、立ち退き料の金額について見解が分かれることがあります。ある人は、家賃が月10万円以下なら家賃の6ヶ月分が立退料の相場であり、10万円を超えたら6ヶ月以上の金額を支払わなくてはいけないという人もいます。

結局は、立ち退き料としてそれなりの金額を支払い、その上で、何ヶ月か家賃を無料にするかとか、原状回復はどうするかとか、残置物がある場合にはどうするかなど、他の条件を話し合ってお互いの着地点を決めるのだと思います。

 

まとめ

自力で交渉をしても、借主が立退きを拒否した場合、そこから前に進まないことが往々にしてあります。
借主の態度をみて、もう絶対立退きは無理だ、どうすることもできないと悲観的になる方がいます。

もっとも、弁護士からしてみると、それほど悩むことではないのではないかと思うことがままあります。

立退きについて悩み苦しんだら、弁護士を思い出して相談に行かれると、悩みが晴れるかと思います。

 

投稿者プロフィール

弁護士水谷真実
弁護士水谷真実
東京の新宿の近くの新大久保で、弁護士事務所開業。弁護士6年目の若手。離婚事件、一般民事事件、新大久保近辺に住む方々の事件、外国人の事件。ブログは主に仕事、その他気の向くままに。
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