中古のアパートを購入しました。
ただ、急がされたというか、えらく手際よく契約をさせられました。
不動産仲介業者が、不動産の売買契約の手付金を代わりに立て替えるといって、手付金を準備してもらい、契約を急がされたのです。
購入したアパートは、実際より高いみたいですし、本来なら解約したいです。不動産仲介業者に対して、責任も追及したいです。
それはひどいですね。
どうしたらよいか考えましょう。
手付貸与の禁止
まず、不動産の手付金を仲介業者が立て替えることは法律で禁止されております。
(業務に関する禁止事項)
第四十七条 宅地建物取引業者は、その業務に関して、宅地建物取引業者の相手方等に対し、次に掲げる行為をしてはならない。
三 手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為
e-Gov
不動産は高額であり、不動産の取引は多くの人にとって一生に一度あるかないかのことです。
そのため、購入するかしないかは慎重な判断が求められます。
にもかかわらず、不動産仲介業者が手付金を準備して不動産取引を進めることは、購入者の利益を害することになるからです。
業者は手付貸与の禁止を潜脱行為してくる
ただ、不動産仲介業者は、手付貸与の禁止を潜脱してくることがあります。
不動産仲介業者自身が手付を貸してこず、第三者にお金を用意させるのです。
本人が訳が分からない間に、第三者に対する手付貸与の依頼書や借用書を書かされてしまいます。
不動産を購入するとどういう損が生じる?
急がせて購入をせまる業者は、不当に高く不動産を売却してくることがあります。
例えば、1000万円の価値の不動産を1500万円で購入させようと仕向けてきます。
また、いろいろと理由をつけて、手数料などでさらに数十万円を要求してきます。
結果的に、不動産を購入すると損失を被ることになります。
不動産の契約を解除できる?
不動産の売買契約を締結して、住宅ローン等のローンを組んで住み始めた後、契約を解除できるでしょうか。
売買契約の解除を売主に申し出て、売主が解除に応じればすぐに解除できます。
ただ、違約金などなんらかの損害の補填が必要になるでしょう。
売主が解除に応じなければ、裁判となります。
裁判は時間がかかりますし、敗訴のリスクもかなりあります。
契約を解除したいからといって、住宅ローン等のローンの支払を止めてしまうと、信用情報機関に載ってしまいます。
そして、クレジットカードを作りにくくなるなど不利益をうけてしまいます。
どういうことに注意をすれば良いのか?
アパートの部屋を購入したい、マンションの部屋を購入したい、と思って不動産業者に話を聞きに行ったり、現地に下見に行っても、すぐに契約しないことです。
手際の良い、急がせる不動産仲介業者には気を付けるべきです。
手付金として用意できるお金が10万円しかないのに、「200万円準備しますよ。契約して下さい。」と言ってくる業者には気を付けるべきです。
また、「すでに購入希望者が1人いて、あなたは2人目です。良い物件なので早く契約しないと売れてしまいますよ。」といって、急がせてくる不動産仲介業者も注意が必要です。
弁護士の活用のしどころ
納得がいかない部分については、弁護士が代わりに交渉して減額したり、支払をしないということができます。
最後に
不動産を購入する場合は、急がせてくる不動産仲介業者には注意が必要です。
よく考えて、できれば家族などにも相談して、慎重に対応することが必要です。
良い不動産業者ならば、代わりの不動産を紹介してくれます。
ですので、急ぐ必要はありません。