裁判所からの不在票(郵便)が届いた場合

家を不在にしている際に、裁判所からの不在連絡票が郵便ポストに届いた場合についてです。
どう対応するか等について説明します。

自己紹介をしますが、新宿区新大久保に事務所がある、弁護士の水谷真実(→プロフィールはこちら)です。

不在連絡票の内容を確認する

困った表情の40代の女性の相談者
相談者

留守の間に、裁判所から不在連絡票が届きました。
なんでしょう。気になります。

通常の弁護士水谷です

不在票ですか。
特別送達の欄にチェックがありますか。
チェックがあるならば、訴状が送られてきたと思います。
地方裁判所や簡易裁判所などどこから届いていますか?

疑問をもっている40代女性の相談者
相談者

特別送達の欄にチェックあります。
地方裁判所からです。
そうしますと、誰かが、地方裁判所に訴えたんですね。


どうしたらよいでしょうか?

説明している水谷弁護士です

今後、どういう流れになるか説明します。

受け取らない場合

流れ

送られてくる郵便物は、訴状だとします。
訴状をうけとらなくても、なにか不利益となるわけではありません。

郵便物は、裁判所に送り返されます。
そうすると、裁判所としては、訴えた人(原告)に、休日送達をしますか?と聞いてきます。
訴えた人が裁判所に、休日送達にしてください、と伝えると、裁判所は休日送達を行います。
休日である日曜日や祝日に、再度、訴状が郵便で送られてくるのです。

休日の配達でも受け取らないとします。
次は、訴えた人(原告)が就業場所を知っていれば、就業場所に配達されることもあります。

そのほか、住民票を取得して自宅を調査し、実際に自宅まできて居住しているか調査をされることもあります(付郵便送達といいます)。
そして、調査の結果、居住していることがわかれば、郵便物が届いたと扱われます。
この調査ですが、それなりに時間や労力などがかかります。

弁護士の活用法

裁判所からの不在連絡票が届くと、不安になるかと思います。

そこで、不在連絡票が家に届いた時点で、弁護士に相談してみるのも良いです。
どのような郵便が届くのか、今後どう対応したら良いのか、気をつけることはなにかなどを聞いてみると良いです。

受け取らないと裁判は始まらない

訴状を受け取らないと、裁判は始まりません。
訴状は、却下されます。

民事訴訟法には、次のように規定されています。

(訴状の送達)民事訴訟法第百三十八条 
 訴状は、被告に送達しなければならない。
 前条の規定は、訴状の送達をすることができない場合(訴状の送達に必要な費用を予納しない場合を含む。)について準用する。

(裁判長の訴状審査権)民事訴訟法第百三十七条 
 前項の場合において、原告が不備を補正しないときは、裁判長は、命令で、訴状を却下しなければならない。

引用元:e-GOV法令検索(民事訴訟法)

訴状が却下されると、裁判はなかったことになります。
訴えた人(原告)の請求が認められることになりません。
ですので、不利益にはならないです。

しかし、将来、再度訴えてくる可能性はあります。

なお、上述した、付郵便送達の場合ですと、実際に受け取っていなくても、届いたという扱いになります。

受け取る場合

何が送られてきたのか気になる場合は、受け取って確認すると良いです。

訴えた人が働いている場所を知っている場合は、勤務先に郵便が送られてくる可能性もあります。
自宅まできて、居住しているか調査をされることもあります。

そこまでされるのは迷惑だなと思うのならば、受け取るのも良いですね。

まとめ

裁判所からの郵便が届くと、ビックリしますね。
しかし、慌てなくても大丈夫です。すぐになにか起こるわけではありません。

落ち着いて状況を整理して、今後、どうするべきかしっかりと考えましょう。

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この記事を書いた人

弁護士水谷真実

弁護士水谷真実

東京の新宿駅の近くの新大久保で、弁護士事務所開業。弁護士10年目の若手。離婚事件、一般民事事件、新大久保近辺に住む方々の事件、外国人の事件。ブログは主に仕事、その他気の向くままに。
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