【男女問題】弁護士会照会~住所が開示されない場合とは?~

離婚・男女問題に注力する弁護士の水谷真実(→プロフィールはこちら)です。
次の場合、どう対応するのが良いでしょうか?

電話番号から住所を調べる方法~弁護士会照会~

50代女性スーツ(悲しい)
相談者

しばらく前から、夫はマッチングアプリをやり出したようです。
そして、そこで出会った女性と、時々ホテルで会っているようです。
その女性は誰か分かりません。氏名も住所も電話番号も分かりません。
しかし、不倫の証拠はすでに得ております。
今度、夫とその女性があっている時に、私はその女性と会って話をします。
損害賠償の裁判をしたいです。
女性から電話番号だけを聞いておけば良いでしょうか?
女性が自宅住所を教えない場合、弁護士会照会というもので、住所を開示できるでしょうか?

弁護士水谷が考えている状況
弁護士水谷

電話番号だけでは、不安です。
相手の女性の名前も聞いておいた方が良いです。
電話番号だけでは、通信会社が弁護士会照会に応じない可能性があります。

50代女性スーツ(悲しい)
相談者

弁護士会照会をしても、相手の通信事業者は無視したりするのですか?

恐縮している水谷弁護士です
弁護士水谷

無視したりはしません。
原則として、回答する義務があります。

Q6 照会に答える義務はありますか?

A 弁護士会照会は、法律で規定されている制度ですので、原則として回答・報告する義務があり、例外として、照会の必要性・相当性が欠けている場合には回答・報告しなくてもよいものと考えられています。

最高裁も、照会を受けた照会先に報告・回答義務があることを認めています(最高裁第三小法廷平成28年10月18日判決)。

日本弁護士連合会

電話番号だけでは開示されない場合がある

通常の弁護士水谷です
弁護士水谷

しかし、電話番号だけでは、開示しないこともあります。
通信事業者は、個々の事情を総合的に判断して、通信の秘密などとの関係で開示すると問題があると考えれば、開示しないこともあります。
相手の女性が自分の名前を伝えることを拒否するなどの状況があれば、弁護士会照会をしても回答が得られない場合もあります。
ですので、できるだけ、相手の方のお名前や電話番号などを自主的に答えてもらえるように対応するべきです。

弁護士会照会への対応については、ガイドラインがあります。


そして、ガイドラインには、次の様に規定されております。

(第三者提供の制限)
第十五条 電気通信事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。
一 法令に基づく場合

電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン(平成29年4月18日総務省告示第152号)

また、ガイドラインの解説には、次のように記載されております。
弁護士会照会だからといって、無制限に開示がされるわけではないです。

1) 法令に基づいて個人データを提供する場合(第15条第1項第1号関係)


「法令に基づく場合」について、裁判官の発付する令状により強制処分として捜索・押収等がなされる場合には、令状で特定された範囲内の情報を提供するものである限り、提供を拒むことはできない。
 他方、法律上の照会権限を有する者からの照会(刑事訴訟法第197条第2項、少年法第6条の4、弁護士法第23条の2第2項、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成14年法律第26号。以下「特定電子メール法」という。)第29条等)等がなされた場合においては、原則として照会に応じるべきであるが、電気通信事業者には通信の秘密を保護すべき義務もあることから、通信の秘密に属する事項(通信内容にとどまらず、通信当事者の住所・氏名、発受信場所、通信年月日等通信の構成要素及び通信回数等通信の存在の事実の有無を含む。)について提供することは原則として適当ではない。なお、個々の通信とは無関係の加入者の住所・氏名等は、通信の秘密の保護の対象外であるから、基本的に法律上の照会権限を有する者からの照会に応じることは可能である。もっとも、個々の通信と無関係かどうかは、照会の仕方によって変わってくる場合があり、照会の過程でその対象が個々の通信に密接に関係することがうかがえるときには、通信の秘密として扱うのが適当である。
 いずれの場合においても、本人等の権利利益を不当に侵害することのないよう提供等に応じるのは、令状や照会書等で特定された部分に限定する等提供の趣旨に即して必要最小限の範囲とすべきであり、一般的網羅的な提供は適当ではない。

電 気 通 信 事 業 に お け る個 人 情 報 保 護 に 関 す る ガ イ ド ラ イン(平成29年総務省告示第152号。最終改正平成29年総務省告示第297号)の解説

最後に

弁護士会照会は、絶対的なものではありません。

弁護士会照会を行う前提として、相手のことをある程度調べる自主努力も求められます。

離婚・男女問題に関するページはこちらです

参考になることや有益なことを意識して書いております。
良かったらお読みください。

弁護士会照会に関するその他のブログはこちらです

弁護士会照会に関するブログをこちらでも記載しております。
宜しかったら、ご覧下さい。


まこと法律事務所での依頼者との相談

悩まれているなら〜ご連絡下さい(初回無料)

悩みや不安を抱えているならば、まずご連絡ください。

お力になります。


welcome@41bengo.com

営業時間・情報

03-6279-3177
平日:午前9時 - 午後8時
土曜日 : 午前10時 - 午後5時

この記事を書いた人

弁護士水谷真実

東京の新宿駅の近くの新大久保で、弁護士事務所開業。弁護士7年目の若手。離婚事件、一般民事事件、新大久保近辺に住む方々の事件、外国人の事件。ブログは主に仕事、その他気の向くままに。
ご相談いただいたことは、一生懸命対応します。アフターフォローにも力を入れています。来所が難しい方のために出張相談を承ります。悩んだら、思い切ってお問い合わせ・ご相談ください。

詳しいプロフィールはこちら。