雇用保険について知っておくべきこと

涙を流している女性の相談者
相談者

退職して転職活動中です。ハローワークで登録しようとしたところ、失業手当はもらえないと言われました。
勤めていた際に、雇用保険には入っていたと思うのですが。
どうしたら良いでしょうか。なにをしたら良いか分からないです。

弁護士水谷

それは困りますよね。どうしたらよいか考えましょう。

事業主は雇用保険に加入する義務がある

会社は、人を雇用する場合、基本的には雇用保険に加入する義務があります。

すなわち、

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 31日以上の雇用見込みがあること

のいずれの要件にも該当する労働者は、原則として雇用保険の被保険者となります。

そこで、まず、前に勤めていた会社に雇用保険に加入していたか確認しましょう。
そして、確認の結果、会社が雇用保険に未加入だった場合は、損害賠償請求をすることが考えられます。

一方、以前に勤めていた会社とは関わりたくないとして、授業料だと思って断念される方もいます。

事前の予防策

涙を流している女性の相談者
相談者

そうなんですね。先日、直接会社に確認をしました。
すると、会社の不手際で未加入だったということがわかりました。
悔しいですが、大切な情報を自分が把握していなかったということになります。
今後、気を付けることはなんでしょうか?

弁護士水谷

そうですね、おっしゃるとおりご自身の大切な情報ですから、今後は自分から雇用保険の加入の有無について確認する必要がありますね。

給与明細をみれば、雇用保険に加入しているかどうかが分かることがあります。

雇用保険料について天引されていれば、給与明細にその旨の記載があるはずです。

ただ、給与明細書が渡されないケースもあります。
この場合は、ハローワークに自ら問い合わせる必要があります。

雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」という書面に自分で記入して、ハローワークに提出すれば、雇用保険の加入の有無などについて回答してくれます。

「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」については、次のページから取得できます。

また、全国のハローワークの問い合わせ先は次の通りです。

最後に

雇用保険の加入については、普段は意識していないでしょう。

しかし、会社を辞めたときに、ふと失業手当の受給などが頭をよぎります。

そして、会社を辞めて転職活動をしている時に雇用保険の未加入が分かっても遅いです。
事前の準備が大切です。

雇用保険の加入は事業者の義務だとはいっても、加入していない事業者もいるのです。

まこと法律事務所

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この記事を書いた人

弁護士水谷真実

弁護士水谷真実

東京の新宿駅の近くの新大久保で、弁護士事務所開業。弁護士10年目を超えました。離婚事件、一般民事事件、新大久保近辺に住む方々の事件、外国人の事件。ブログは主に離婚や男女問題について書きます。
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