自己破産~引っ越しは大丈夫! 東京地裁の場合~

借金に悩む人をサポートする弁護士の水谷真実(→プロフィールはこちら)です。

しょんぼりしている相談者
依頼者

先生、お願いしている自己破産の手続の件ですが、引っ越しをしたいのです。
まだ、自己破産の手続き中ですが、引っ越しができるでしょうか?

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弁護士水谷

引っ越しをされたいのですね。
どういう手順で引っ越しができるかご説明します。

破産法上の規定:裁判所の許可が必要

管財事件となっている場合は、引っ越しをする場合は破産法上は裁判所の許可が必要となっております。

(破産者の居住に係る制限)
破産法第37条 破産者は、その申立てにより裁判所の許可を得なければ、その居住地を離れることができない。

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と規定されています。

なお、破産法37条の「破産者」とは、破産法の規定(破産法2条4項)によると、破産手続の開始の決定がされたものをいうと規定されています。

(定義)
破産法第2条 
4 この法律において「破産者」とは、債務者であって、第三十条第一項の規定により破産手続開始の決定がされているものをいう。

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東京地方裁判所の運用:管財人の同意でよい

ただ、東京地方裁判所では、管財事件の場合は裁判所の許可ではなく管財人の同意があればよいとしています。

そして、管財人によりけりでしょうが、素早く同意をしてくれる管財人の先生もいらっしゃいます。

普段から、管財人と申立人(=本人)と代理人弁護士がメールでやりとりしていれば、引っ越しは管財業務に支障がないとしてすぐにメールで同意のお返事をして下さる管財人の先生がいらっしゃいます。
助かります。

管財業務に支障があれば、引っ越しの同意がえられなくなります。
そこで、管財人から管財業務の支障があると思われないように、誠実に自己破産の申立ての手続を行うべきですね。

引っ越し後

引っ越し後は、代理人弁護士を通して、住所変更に関する届出書と住民票を裁判所と管財人の先生に提出します。
(書籍「破産管財の手引」のP132とP463あたりに記載あります)

最後に

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自己破産の申立ての手続き中でも、引っ越しはできます。
将来、転勤や親と同居などで引っ越しが想定される場合、代理人となる弁護士に相談してみて下さい。

まこと法律事務所

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この記事を書いた人

弁護士水谷真実

弁護士水谷真実

東京の新宿駅の近くの新大久保で、弁護士事務所開業。弁護士10年目を超えました。離婚事件、一般民事事件、新大久保近辺に住む方々の事件、外国人の事件。ブログは主に離婚や男女問題について書きます。
ご相談いただいたことは、一生懸命対応します。悩んだら、思い切ってお問い合わせ・ご相談ください。

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