借金に苦しむ人達をサポートする弁護士の水谷真実(→プロフィールはこちら)です。
親が僕名義でコツコツと預金をしてくれていました。
ただ、自己破産をしたいです。自己破産の申立てをすると、親が積み立てた僕名義の預貯金はどうなるのでしょうか?
親に迷惑をかけたくないし、知られたくもないです。
親には心配や迷惑をかけたくないですよね。
まず、自己破産の申立ての際、親が積み立てた申立人名義の預貯金があることは隠さず伝えることが必要です。
そして、裁判所には、上申書という形で、申立人名義になっているけど親の所有の財産であることを説明するべきです。
預貯金の帰属について
裁判所や管財人に、預貯金の帰属は子ではなく親にあることを説明します。
判例に基づいて、書面で上申書という形で説明をすると良いです。
判例については、次のページにまとまっております。
判例の基準
判例の基準としては、上記のページ内の判例に基づくと、大概次のとおりです。
被相続人以外の者の名義である財産が相続開始時において被相続人に帰属するものであったか否かは、当該財産又はその購入原資の出捐者、当該財産の管理及び運用の状況、当該財産から生じる利益の帰属者、被相続人と当該財産の名義人並びに当該財産の管理及び運用をする者との関係、当該財産の名義人がその名義を有することになった経緯等を総合考慮して判断するのが相当である。
上申書で主張すること
そうすると、説明する内容としては、
- 預貯金の出捐者はだれか
- 預貯金の管理及び運用は誰が行っていたか
→貯金口座から申立人が入出金をしていなければ、入出金をしていないことを主張するべきです。 - 預貯金から生じる利益(利息など)は誰に帰属するか
- 子が預貯金の名義人になった経緯
- 通帳、キャッスカード、印鑑の保管状況
などを記載することになります。
証拠はなくてもかまいませんが、理由を交えてできるだけ説得的に記載する必要があります。
その他に、贈与ではないことを説明するために、
- 両親は子に預金を与える意思をがないこと
- 子は預金を受け取る意思がないこと
も理由を交えて記載すると良いですね。
親に知られないようにすることはできる
管財人に、親に連絡しないようにして下さいと伝えれば、適切に対応してくれます。
最後に
自己破産を選択することは、ただでさえ苦しいことです。
その上、さらに、両親に知られて両親が悲しい思いをするとなると、やるせない気持ちになるかと存じます。
両親が悲しい思いにならないためにも、弁護士とよく打合せをして、どうすれば両親に知られないですむかアドバイスなどをもらうと良いですね。
自己破産に関するページはこちらです
次のリンク先に、自己破産に関するページがございます。
参考になることや有益なことを意識して書いております。
良かったらお読みください。