自己破産の申立て ~家族に知られたくないようにするために~

生活を立て直すことを支援する、弁護士の水谷真実(→プロフィールはこちら)です。

自己破産をするか悩まれる方がいらっしゃいます。
悩みの原因の1つが、家族に知られてしまうかどうか、ということです。

結論としては、家族に知られないですむ場合もあるし、家族に知られてしまう場合もあります。

家族と同居している場合

弁護士に自己破産の手続を依頼したとします。

依頼をした後は、債権者は弁護士とやりとりをして、基本的にはご本人には連絡がいきません。

その後、弁護士が裁判所に「同時廃止」という自己破産の申立てをした場合、裁判所とのやりとりも基本は弁護士が担当します。
ですので、家族に知られることはないでしょう。

車のローンが残っていた場合

車のローンが残っていた場合、ローン会社が車をひきあげることになるはずです。
「所有権留保」がつけられている場合が多いので、債務が残っている場合には、ローン会社が所有権に基づいて車をひきあげてしまうのです。

そこで、車が無くなると、家族の人はいぶかしむでしょうね。
自己破産が露呈するおそれはあります。

親が自己破産をする人の名義で預金をしてくれている場合

ご相談者

私の親が、私の名義で500万円ぐらいこつこつ積み立てて預金をした銀行口座があります。自己破産の申立てをすると、この預金が調べられて、親に自己破産の申立てをしたことを知られてしまうのでしょうか?

預金があれば管財事件になる

まず、このように申立人名義の預貯金が500万円ぐらいあれば、同時廃止は難しいです。

何故なら、親が積み立てているにせよ、自己破産をする人名義の預金です。そのため、しっかりと調査をしなくてはならないからです。

そこで、裁判官は管財事件にして、管財人に調査させることになるでしょう。

家族に知られないようにするために・・・

そして、管財人は、その預貯金が実質的に誰のものか調べるために、基本的には親に対して聞くことになります。

もっとも、管財人に対して早期に適切な弁解をすることは大事かと思います。

例えば、

  • 通帳・判子は親が持っている
  • 1回もお金が引き下ろされていない

などを早い段階で事前に管財人に対して伝えて、管財人を納得させることは重要です。

そうすれば、管財人は両親に直接問い合わせることはしません。
代わりに、申立人に、両親から一筆(その預貯金は自分(両親)のものであるという書面)をもらうよう指示するだけで終わることもあります。

親が積み立ててくれた貯金を失わないようにするには?

40代男性(がっかり)
ご相談者

親が貯金してくれた500万円を失わないようにするには、どうしたらいいでしょうか?

いずれにせよ、管財人に、両親に知られたくない事情をしっかりと説明することです。
誠実に管財人に訴えかけることが大事かと思います。

上で述べたことと重なりますが、預貯金が申立人のものではなく、両親のものであることを管財人に分かってもらうことが重要です。

そのために、客観的な事実に基づき、管財人に納得してもらうことが重要です。
例えば、通帳・判子は親が持っている、自己破産するほど経済的に苦しいのにお金が1回も引き出されていない、など客観的な証拠に基づいて管財人を納得させるのが大切だといえます。

詳しくは、次のブログに記載しております。

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この記事を書いた人

弁護士水谷真実

弁護士水谷真実

東京の新宿駅の近くの新大久保で、弁護士事務所開業。弁護士10年目の若手。離婚事件、一般民事事件、新大久保近辺に住む方々の事件、外国人の事件。ブログは主に仕事、その他気の向くままに。
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