9年前の東日本大震災の日を振り返って

仙台市出身の弁護士の水谷真実(→プロフィールはこちら)です。

今日3月11日は、東日本大震災が起こった日です。
9年たった今でも、多くの人にとって忘れることができない特別の日ではないでしょうか。

9年前は、私は司法試験の受験生として、最後の受験(3回目)に臨んでいました。
あの日の出来事を書きたい気持ちはあるので、書きます。

3月10日(東日本大震災の日の前日)

東北大学の川内キャンパス(青葉城址の近くのキャンパス)の図書館で、勉強をしていました。

午後に、震度3くらいの地震があり、少し揺れました。
宮城県沖地震がくるくると言われていたので、宮城県沖地震の前触れかな?とふと思ったのを覚えています。
次の日に、あんなに大きな地震がくるとはまったく思ってもいませんでした。

3月11日(東日本大震災当日)

地震発生時

同じく、東北大学の川内キャンパスの図書館の2階で、勉強をしていました。

すると、ぐらぐらと揺れ始めました。
ぐらぐらと揺れ続け、揺れが止まらず、しばらく横に揺れていました。
本棚の本が落ち始め、天井をみると、照明器具が揺れているので、不安な気持ちになり、机の下に自然と潜り込みました。
1分ぐらい揺れたでしょうか、突然、今度は縦にガタガタと大きい揺れが続きました。机の上においてあったものをとりたかったので、頭を抱えなが机の下から身を乗り出して取って、また机の下に潜りました。

もう、よく覚えていないのですが、館内は地震のアナウンスがなっていて、不安な気持ちになりました。

そして、揺れ初めてから2分ぐらいで揺れが止まりました。
机の下からでると、あたりは本がめちゃくちゃに散乱していました。また、館内も電気が消えていました。

とりあえずでなくてはということで、荷物をまとめて外に向かって小走りで図書館からでました。

自宅に帰ると

自宅に戻りました。
途中、壁が崩れ落ちているところはすこし見かけましたが、街自体は落ち着いていました。

ですので、不謹慎ですが、この地震で亡くなれる人は1000人かな?とふと思いました。
津波については、全く考えていませんでした。

自宅のマンションは、エレベーターが使えず、非常階段を使って上っていきます。
階段は電気がついていず、真っ暗な中を登っていったので、怖かったです。

家の中に入ると、中はめちゃくちゃでした。
金魚が床を飛び跳ねていたので、金魚は生命力が強いな!と思いました。

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よくこんな重い物が動くな、とビックリしました。
重いピアノは傾いて壁に掛かっていて、戦慄しました。
壁は破壊されているところがあり、開いた口が塞がりませんでした。

津波が押し寄せている閖上などの海岸部が遠くに見えるのですが、この時はそちらに目を向けることもなく、津波がきていることすら気づきませんでした。

夕方から夜にかけて

近くのコンビニは開いていました。コンビニの駐車場が広かったので、車でコンビニの駐車場に停めました。

車のラジオを聞いていると、海沿いの閖上(ゆりあげ)で300人ほどの遺体がみつかったという報道を聞きました。
なぜ、閖上で300人も亡くなるのだろう?と不思議に思いました。

車でラジオを聞いていると、緊急地震速報の音と共に、ドーンという地面から突き上げるような地震がきたので、びっくりしたし怖かったです。

今でも、緊急地震速報のピロピロリーンピロピロリーンという音は、トラウマです。
音を変えて欲しい。

街明かりも信号機の電気も消えた街の中を1人歩き、近くの山の神社に向かいました。
石段を50段ぐらい上りましたが、真っ暗で怖くて引き返しました。
街をみると、真っ暗で、遠くの多賀城がぽつんと赤く燃えていました。ガス施設かなにかが燃えているのだろうと思いました。

帰る途中に、小学校に立ち寄り体育館の中をのぞくと、沢山の人が避難していました。
薄暗い中、ストーブの明かりなどがぽつりぽつりとみえ、戦時中の避難施設のようなタイムスリップした感覚になりました。

コンビニの駐車場に戻り、車の中で夜をあかしました。

当時の状況を振り返って思うこと

仙台市は、海沿いの街と比べると外見上は大きな被害は無かったです。

司法試験の答案練習会がすべて終わった後に地震がきたので、一緒に受験勉強をしていた人には、ラッキーだと思った方がいいですよねと話しました。

ただ、知人の司法試験受験生の中には、地震のためにレトルト食品ばかりを食べて目に異常をきたしたと話していた人がいます。

また、地震により勉強場所が無くなったのがすこしきつかったです。
受験仲間とカフェで一緒に話ながら勉強をしていたら、他の女性客の1人に怒鳴られました。地震でイライラしていたのでしょう。

東北大学の山登りのサークルの部室で勉強をしていました。
幸いにも勉強ができる場所があって本当に良かったです。

司法試験の直前期(4月~5月)は、精神的にちょっときつくなってきました。
受け控えして次の年に受験するにはもたないなと思いました。
このまま今年受験するけど、もし試験に落ちたら親などには申し訳ないが誰も恨まないと決心した上で試験に臨みました。

仙台市は、地震の被害はあまり無かったんだよね?という人がいます。
しかし、皆辛いことを言わないだけなんだと思います。

まこと法律事務所

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この記事を書いた人

弁護士水谷真実

弁護士水谷真実

東京の新宿駅の近くの新大久保で、弁護士事務所開業。弁護士10年目の若手。離婚事件、一般民事事件、新大久保近辺に住む方々の事件、外国人の事件。ブログは主に仕事、その他気の向くままに。
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