弁護士の水谷真実(@41bengo)です。
結婚をしないで、女性が子供を産んだとします。
そして、女性が子供の父親であろう男性に対して、DNA鑑定を要求してきました。
はじめに(父子関係が認められると?)
DNA鑑定の結果、男性が子供の父親であることが認められれば、子供は認知されることになります。
そして、男性の子供であると認知されれば、子供は男性に対して養育費の支払いの請求ができます。
また、子供は、男性から将来財産の相続をうけることもできます。
男性がDNA鑑定に応じないとどうなる?
では、男性がDNA鑑定に協力することを拒否した場合、どうなるでしょうか。
DNA鑑定に応じない状況がつづくと、女性の気持ちを傷つけてしまいかねません。
すると、後々、トラブルが生じるおそれがあるかもしれません。
進めていくために、相手の女性が裁判所に調停をしてくることが考えられます。
調停になれば、調停の場を通じて結局DNA鑑定をせざるを得ない状況となるでしょう。
調停になると、時間や手間などがかかります。弁護士に依頼をした場合には弁護士費用もかかります。
一方、男性がDNA鑑定を行うのに難色を示している場合、女性側はその気持ちを理解する必要があります。
男性は、悩み苦しんでいるのです。
そのため、性急に手続を進めていくべきではないでしょう。
女性側は、男性の気持ちを考えながら進めていくことが、将来的には良い結果となりえるのではないでしょうか。
DNA鑑定の費用や具体的な実施方法は?
DNA鑑定は10万円ほどで行うことができます。
ですので、費用面ではそれほど大きな負担にはならないです。
ここで、DNA鑑定では、サンプルの確実な採取が重要です。
そこで、女性に弁護士がついている場合、弁護士が男性に同行してDNA鑑定を実施する機関に赴くことが考えられます。
もしくは、DNA鑑定を行う人にきてもらって実施する、ということもできます。
最後に(DNA鑑定に応じた男性にリスペクトを)
DNA鑑定は、ただやればいいというものではないと思います。
男性は、DNA鑑定に協力するに至るまでに、すごく悩んで苦しんで決断を下したという経緯があります。
そのため、DNA鑑定を実施するにしても、相手の女性はそのような決断を下した男性に対して、リスペクトするべきです。