同居中の約束VS別居後の現実!婚姻費用で知っておくべきこと

新宿区新大久保に事務所がある、弁護士の水谷真実(→プロフィールはこちら)です。
別居後の婚姻費用の支払いについてです。

40代女性(悩まれている方)相談者
相談者

夫と先月から別居をしています。
夫からは、同居中に、毎月の生活費として、とりあえず20万円渡すよ、と言われて、私も了承しています。そして、20万円を毎月受け取っていました。
1年前の話です。
録音テープもあります。

別居した今は、夫から、婚姻費用の支払いはありません。

婚姻費用の支払いの調停を申し立てたいです。
夫が同居していた1年前に、20万円渡すと話し、私も了承しました。
そこで、婚姻費用(生活費)は、1年前から、毎月20万円ずつの支払いになるでしょうか?

弁護士水谷が考えている状況

明確の合意があったかによります。
以下、場合をわけて考えてみましょう。

明確な合意があるといえる場合

妻と夫との間に、婚姻費用(生活費)の支払いについて明確な合意があれば、この合意によります。

契約書など書面にしておくと、明確な合意があったと考えることができます。

一方、
・書面にしていない
・夫が状況により毎月支払う生活費を変更する発言をしていた
・その後に支払った生活費が毎月20万円ではなかった
等の事情があったとします。
このような事情があれば、生活費が月額20万円とする明確な合意があったと認めることは困難でしょう。

明確な合意がない場合

婚姻費用の調停を申し立てた場合についてです。
婚姻費用の支払い開始時期ですが、婚姻費用の申し立てをした月からです。

婚姻費用の調停において、算定表に基づいて、例えば、夫は妻に、毎月12万円を支払うことになったとします。
この場合、夫は妻に対して、妻が婚姻費用の調停を申し立てた月から、毎月12万円を支払うことになります。

最後に

妻からすると、同居中に夫としっかり婚姻費用について話し合いができれば良いです。
難しければ、状況によっては、弁護士に相談して、書面を作成して貰うなども考えられます。

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この記事を書いた人

弁護士水谷真実

弁護士水谷真実

東京の新宿駅の近くの新大久保で、弁護士事務所開業。弁護士10年目を超えました。離婚事件、一般民事事件、新大久保近辺に住む方々の事件、外国人の事件。ブログは主に離婚や男女問題について書きます。
ご相談いただいたことは、一生懸命対応します。悩んだら、思い切ってお問い合わせ・ご相談ください。

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