離婚届を配偶者から受け取ったあと数ヶ月後に自分だけで離婚届を提出する場合、離婚が有効となるか

離婚届を自分だけで提出する場合の問題点

ももこちゃん

別の人と再婚をしたのに、その再婚が無効となって元の配偶者とまた婚姻状態になるなんて大変ですね。

そうだね。そうならないようにどういうことに注意するべきか考えましょう。

裁判所が離婚を無効とすることもある

この場合、裁判所は、離婚が無効であるという判断を下す可能性が結構あります。

なぜならば、離婚の意思は、離婚届の役所への提出時に必要だからです。
離婚届を提出する数ヶ月前に、配偶者から署名と押印をした離婚届を受け取っていても、離婚届の提出時にその配偶者の離婚の意思（戸籍上の婚姻関係を解消するという意思）が必要となります。

そのため、裁判においては、元配偶者から、 離婚届に署名と押印をした時には離婚する意思はあったけども、数ヶ月ごとに離婚届を提出された時には離婚する意思がなかったと主張されるおそれがあります。
そして、裁判所も、元配偶者に離婚の意思は認められず、 離婚は無効であるという判断をされる可能性があります。

もし離婚が無効とされたならば、婚姻に伴う様々な義務が発生します。
同居義務、扶助義務、不貞行為をしない義務などです。
また、戸籍訂正の申請をされて、戸籍上もまた元に戻ってしまいます。

離婚が無効とされないために事前に準備をすること

そこで、離婚届を預かり、しばらくしてから自分だけで離婚届を提出する場合には、のちの裁判で離婚が無効であると主張されることを想定して行動をするべきです。

離婚届を預かった段階で、将来自分だけで役所に離婚届を提出ことになるかもしれないことを念頭に置いておいて行動をした方がよいでしょう。

そして、実際に自分だけで役所に離婚届を提出せざるを得ない時は、例えば、提出する直前に、何か形に残る証拠、例えば、メールなどで配偶者の離婚の意思を確認した上で、離婚届を提出した方が後日争いにならないかと思います。

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