
新宿・新大久保の弁護士、水谷真実です。
離婚の裁判では、夫婦の事情が書面に残ります。「あとで他の人に見られないか」と心配される方もいます。今回はその点をお話しします。
離婚裁判では、夫婦のプライベートな事情が記録に残ることがあります。
例えば、妻が夫からDVを受けたと主張した場合、その内容も訴状や準備書面などに記載されることがあります。

離婚裁判で相手が主張した内容を、裁判が終わった後、他の人に見られることはあるのでしょうか?
離婚裁判の記録は、原則として第三者も閲覧できる
離婚裁判は家庭裁判所で行われます。
家庭裁判所なので、記録も非公開だと思われるかもしれません。
しかし、離婚裁判の記録は、原則として第三者も閲覧できます。
離婚裁判には民事訴訟法と人事訴訟法が適用され、訴状や準備書面、提出された証拠なども基本的には閲覧の対象になります。
裁判が終わり、記録が保存されている場合も同様です。
DVの主張が認められなかった場合は?
例えば、相手からDVを主張され、その主張が裁判所に認められなかったとしても、主張された内容自体は記録に残ります。
そのため、第三者がその主張を目にする可能性はあります。
離婚調停の場合はどうなる?
一方、離婚調停の記録については、離婚裁判とは扱いが異なります。

| 手続 | 第三者の閲覧 |
| 離婚裁判 | 原則として閲覧できる |
| 離婚調停 | 利害関係の疎明と家庭裁判所の許可が必要 |
離婚調停では、第三者が自由に記録を閲覧できるわけではありません(家事事件手続法254条)。
同じ家庭裁判所の手続でも、違いがありますね。
離婚裁判の記録の閲覧を制限することはできる?
離婚裁判でも、すべての記録を第三者が自由に閲覧できるわけではありません。
私生活上の重大な秘密が記載されている場合などには、裁判所に閲覧等制限を申し立てることができます(民事訴訟法92条)。
閲覧等制限が認められるとは限りません
DVに関する主張があるというだけで、当然に閲覧等制限が認められるわけではありません。個別の事情によって判断されます。
また、家庭裁判所調査官による事実調査の記録などについては、通常の訴訟記録とは異なる閲覧のルールがあります(人事訴訟法35条)。
離婚裁判をする前に知っておきたいこと
離婚裁判では、夫婦間のさまざまな事情が主張されます。
しかし、裁判の記録がすべて非公開になるわけではありません。
もちろん、インターネットで誰でも簡単に記録を検索して読めるというものでもありません。

離婚裁判では、相手から主張された内容が記録として残り、第三者に閲覧される可能性があります。
裁判をする場合には、こうした記録の取扱いについても知っておくとよいと思います。
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