不動産鑑定~遺産分割の調停において~

遺産分割の調停のおける、不動産鑑定についてです。

不動産鑑定の申立てをする

不動産鑑定を行いたい当事者が、裁判所に対して、鑑定申立書を提出します。

鑑定申立書の内容ですが、大きくは、
・鑑定を求める事項
・鑑定を求める理由
・鑑定人の選任について
について記載をします。
その他、鑑定費用の負担についての考えがあれば、記載することも考えられます。

鑑定を求める事項

どの不動産について、いつの時点の資産価値を求めるか、記載します。

鑑定を求める理由

不動産鑑定を求める理由を記載します。

鑑定人の選任について

誰を不動産鑑定人として選任するかについて記載します。
公平性や透明性の観点から、裁判所が選任する鑑定人を求めることが考えられます。

調停の期日において

一方当事者が不動産鑑定を実施することに難色を示しても、調停委員が説得してくれる場合があります。
お互いが納得してすっきりするためにも、不動産鑑定を実施した方が良いですよ、等と伝えて説得してくれる場合があります。

双方の当事者が、不動産鑑定を行うことに同意をしたら、調停委員は裁判官と評議します。
その後、裁判官同席の下、どの不動産についていつの時点についての鑑定を行うか、確認します。
そして、裁判官より、不動産鑑定の結果は尊重してくださいと伝えられ、調書に記載されます。

不動産鑑定を行うに際して確認される事柄

裁判所より、次の点などが確認されます。
①対象物件
②評価時点(遺産分割時点のみならず、特別受益があれば相続時点もです)
③鑑定費用(法定相続分に応じて負担するかや、2時点する場合はそのぶんを費用がかかることの確認)
④鑑定意見を尊重して裁判所の指示に従うこと
⑤敷地利用権があるかないか

実際に不動産鑑定を行うに際して確認される事柄

また、裁判所より、次の点について確認されることもあります。
①不動産の鍵はだれが所持しているか
②建物の中に鑑定人が入っても良いか
③鑑定人が現地で鑑定を行う際、立ち会う人について
 →代理人は立ち会おうとして、本人達も立ち会うか

不動産鑑定の流れ

裁判所に鑑定の申立てをする
不動産感鑑定を行うことが決まる
鑑定の費用が決まる

調停の数日後くらいに、裁判所から連絡があります。
不動産鑑定の費用が決まった旨が伝えられます。
振込みの場合は、誰が振り込むのか、必要書類は受け取るのか郵送希望かなどを聞かれます。

弁護士が代理人であれば、電子納付をして裁判所に費用を納めるのが簡便です。

鑑定費用を納める

裁判所から連絡がきます。鑑定費用の送金先が記載された書面(保管金提出書)が届きます。
予納期限ですが、だいたい2週間先までとなっています。
そこで、期限内に送金をします。

まこと法律事務所

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